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ExpressVPNがインドから物理的サーバーの撤退を発表

ExpressVPNは、インドで2022年6月27日より施行されるVPN規制に関する新しいデータ法に対応するために、2022年6月2日よりインド国内のサーバーを停止したと発表しました。

今回の対応によって、インド国内のExpressVPNユーザーに不具合が被ることはないとのことです。ExpressVPNはもともとインドのバーチャルサーバーを提供しており、拠点をシンガポールとイギリスに置いたバーチャルサーバーを経由し、これまで通りインドのIPアドレスは使用可能だと説明しています。

追記:6月7日にはSurfsharkもインド国内サーバーを撤廃すると発表。ExpressVPN同様に拠点をシンガポールとイギリスに置いたバーチャルサーバーを利用し、新法案施行後もインドIPの利用は可能とのことです。

追記:NordVPNも上記2社に続き、6月26日よりインド国内のサーバーを撤退すると発表しました。

ExpressVPNのインドでの対応に対する経緯

ExpressVPNのインドでの対応に対する経緯

2022年4月26日に、Indian Computer Emergency Response Team (CERT-In)がサイバーセキュリティに関する以下のようなガイドラインを発表しました。

VPNサービス業者を含めたデータセンターやクラウドサービスプロバイダーは、

  • 利用者の実名
  • メールアドレス
  • 連絡先
  • IPアドレス

などの顧客情報を最低5年間保管しなけらばならない。

今回の法律の施行においてインド政府としては、国民をサイバー犯罪から守るためという立場ですが、VPNサービス会社としては、それではネット上のプライバシーは守れないとしています。

VPNサービス会社の一番の目的は、利用者のネット上でのプライバシーを完全に守ること。VPNサービスは悪いように使えば身元を隠した行動ができるという点はもちろんそうなのですが、一方、VPNサービスを利用しないと我々のネット上での行動が監視されておりプライバシーが筒抜けだということもまた事実です。

ExpressVPN側は、インド政府のサイバーセキュリティルールを「広範」かつ「行き過ぎ」とし、インド国内のサーバーの停止を発表しました。

The law is also overreaching and so broad as to open up the window for potential abuse. We believe the damage done by potential misuse of this kind of law far outweighs any benefit that lawmakers claim would come from it. 

参考:ExpressVPN

「法律は行き過ぎであり、潜在的な乱用の可能性を高めるほど広範囲に及んでいます。このような法律の誤用によってもたらされる損害は、議員が主張する利益をはるかに上回っている」とExpressVPNは述べています。

ExpressVPNとしては、インターネットの自由を制限するインド政府の方針に反対しており、プライバシーと言論の自由をオンラインで保護することを第一に考える企業として、利用者がプライバシーとセキュリティを備えた自由なインターネットにどこにいても接続できるよう戦い続けるとのこと。

今回の発表で、インド国内の物理的なサーバーは停止しましたが、拠点をシンガポールとイギリスに置いたバーチャルサーバーを経由してインドへのIPは使えるそうです。そのためインド国内にいる人はこれからもインドのIPアドレスを利用可能とのことでした。

まとめ:ExpressVPNはインド国内のサーバーを停止するが利用者は今まで通り使える

今回のインド政府の発表に対し、ExpressVPNはVPN会社の中で一番初めにインド国内からの撤退を発表しました。

VPNサービスを信念にのっとって運営するのであれば、NordVPNなどの優良企業がインド国内からの撤退を発表するのは時間の問題だとみています。

追記:SurfsharkはExpressVPNに続く形で、インド国内のサーバー撤廃を発表しました。

VPN規制が起きた時に、利用者に対して誠実に対応できるかどうかが信用できるVPNサービスかどうかを見極めるポイントになりますね。

今後各社がどのうな対応をしてくるのか要注目です。

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