フィンランドといえば、ムーミンやオーロラ、またサウナやサンタクロースなどが日本でも有名ですよね。
それにここ最近では、フィンランドは世界幸福度ランキングの1位を独占している事でも話題になっています。
遠く離れたヨーロッパにある国フィンランド。
そんなイメージの方がおおいかもしれませんが、フィンランドはヨーロッパの日本といっても過言ではないほど、日本との共通点が多い国としても知られています。
そこで本記事では、フィンランド人に聞いた日本とフィンランドの違いを5つ紹介していきます。
※個々の状況や場合によって例外はもちろんありますので、あらかじめご理解下さいm(__)m
日本とフィンランドの違い①:【働く時間】

日本では1日8時間労働。就業時間は9時から18時までが一般的。
しかし、フィンランドでは平均労働時間は7.5時間というのが一般的なんです。
内訳で見てみると、
- 日本:労働8時間+昼食1時間 → 合計9時間
- フィンランド:労働7.5時間∔昼食30分 → 合計8時間
会社での滞在時間を比べてみると1時間も違いますね。
- 日本:9時~18時
- フィンランド:9時~17時
しかも、フィンランドでは8時から働き始めれば、16時に仕事は終わりです。
帰宅時間が早いので、夕方の16時~17時にはスーパーは仕事帰りの人で混雑しているようすをよく見かけます。残業は基本的にしません。
僕の社会人経験とフィンランド人の残業への意識を比べてみると、
- 日本:基本的に残業有
- フィンランド:基本的に残業なし
日本では働き方改革が始まり、残業への意識が少しずつ変わってきているところ。
とはいえ、まだまだ残業代込みで給料計算をしているサラリーマンも多いのですよね・・・
前職の上司は、毎日日付が変わるまで仕事をしており、子供の顔は寝顔しか見れてない状況だといつも聞かされていました。
そのことをフィンランド人の友人に伝えると、
いったい何のために働いているの?
と理解が追いついていませんでした。
フィンランドにはない考え方
- 長時間仕事をするのが偉い。
- 先輩や上司が仕事をしているので帰りにくい。
- 新人はだれよりも早く出社し、だれよりも遅くまで会社に残る。
フィンランドには上記のような考え方はありません。
あくまで仕事は生活の一部。
日本人のように仕事のために働くという意識は低いようです。
また、職業によっては年間の勤務時間が決まっており、一日にどれだけ働くかを自分で決めることができるという働き方もあります。
そんな働き方ができれば、年間に月単位の休暇を取得することもできて、やる気も出ますよね。
日本とフィンランドの違い②:【教育】

学費とテスト形式の違いについてみていきます。
学費の違い
フィンランドと日本の教育の大きな違いの一つは、学費がかからないという点。
フィンランドと日本の保育園(幼稚園)から大学までの学費を比較してみました。
- フィンランド:無料
- 日本:約800万円~約2,200万円
一目瞭然ですね。
フィンランドでは生まれてから一度も学費がかかることはありません。
教科書等の教材費はかかりますが、学費は保育園~大学まで無料です。
一方日本では、子供を大学まで行かせようと思うと安くても約800万円はかかると言われています。
幼稚園から大学まですべて国公立だった場合は約800万円であるのに対して、すべて私立だった場合は約2,200万円、その差は約2.8倍に上ります。おおよその目安として子どもの学費は、約800万円~約2,200万円かかると言えそうです。
引用:保険の見直し相談なら保険相談ナビ
大学在学中にも大きな違いがあり、フィンランドの大学生は、国から生活費の補助が月に4万~5万円支給されます。このお金は奨学金ではなく支給金のため、返す必要はありません。
一方日本では、学費はかかりますし、生活費も自分で稼がなくてはなりません。
学費と生活費を稼ぐためにバイトを2つ掛け持ち、勉強には手が回らない・・・
そんな大学生は日本では珍しくないですよね。
それに学費が無料ということは、いったん職に就いた後でも、大学に入り直しキャリアチェンジするという選択肢もかなりハードルが下がります。
フィンランドと日本の学費の違いは大きいですね。
テストの形式の違い
高校でのテストはどんな感じなのかを調査してみました。
すると、フィンランドでは1科目約2時間半という回答が返ってきました。
日本なら1科目約45~50分で済みますよね?
フィンランドのテストが長時間なのは、基本的に記述式だから。
短い論文を3つ→2時間半みたいなイメージです。
日本のテストは単語や記号の埋め込み式がメインですよね。
だから暗記で何とかなるし、その後は大体忘れてします。
いい大学に入って、いい会社に入社するのが目的な日本の教育と、使える知識を身に着けて、自分の技術が生かせる会社で働くフィンランドの教育には、大きな違いを感じました。
日本とフィンランドの違い③:【習い事】

日本では多くの学生が塾に通います。
通塾率は、公立小学生では3.5割、私立小学校では7割近くです。中学校ではさらに高くなって、公立で7割近くです。私立中学生でも半数以上が通塾していて、学校関係の学費以外にも費用負担が発生していることがわかります。
引用:All About マネー
そんなに効果があったかどうかはわかりませんが、僕もだらだらと塾に通っていました。
フィンランドでは学校終わりに習い事に行くのは日本と変わりません。
しかし、学校終わりにいわゆる日本の塾のような形式で勉強するのはかなりレア。
日本で塾に通うと帰りの時間は小学生で遅くて21時、中高生で22時頃になってしまします。しかしフィンランドでの習い事は遅くても20時まで。
フィンランド人の勉強方法は記憶ベースではないので、定着率も効率も良いのがうかがえます。
日本とフィンランドの違い④:【就職活動の服装】

フィンランド人に日本の就職活動の話をすると、みんなお葬式にでも行くの?と首をかしげていました。
フィンランド人にはリクスートスーツは喪服に見えるそうです。
フィンランドでは就職活動をする際の服装、髪型等ににほんのような暗黙の了解はなく、身だしなみとして整っていれば問題ありません。
もちろん職業によりますが、長髪、ヒゲ、タトゥーをしていても個性ですから採用に影響はありません。
- 日本:リクルートスーツ・同じ髪色・同じ髪型
- フィンランド:服装・髪色・髪型自由
日本とフィンランドの違い⑤:【学生服】

フィンランドでは学生が学生服を着るという文化はありません。
もちろんランドセルもありませんし、学校へは私服で登校します。
フィンランド人の友人が日本へ滞在中、日本の学生をみて、
- どうしてみんな同じユニフォームをきているの?
- 自分の着たい服は着られないの?
と、とても驚いていました。
日本では制服の着用はごくごく当たり前の文化として根付いていますが、(もちろん学校や地域によっては異なりますが)、そもそも制服を着用するという発想のない国もあるという事に世界の広さを感じました。
日本の制服着用には諸説あり、管理と統率という面や、私服通学だと家庭の経済事情が分かってしまうという事への配慮が関係しているという説が有力です。
余談:社長ってだけでは別にすごくはない。
余談ですが、フィンランドでは多様性や主体性を大切にしているため、自分でビジネスをすることは選択肢のひとつとしてごくごく当たり前な考え方です。
先日某リアリティ番組を一緒に観ていて、新メンバーとして会社経営者の方が入ってきました。その際他のメンバー達が、えっ会社やってるんですか?社長ですか?すごいですね。と反応しており、その反応にかなり違和感を持ったらしく、
日本では社長=社会的ステータスの高い人という認識なの?
と聞かれました。
フィンランドでは、「自分は自分」「他人は他人」という意識が強く、特に会社経営者というだけでは社会的なステータスは感じないのだそうです。
精神的に独立していることが、人と比べない文化を作り、人と比べないから幸福度が高くなっていく。
日本とフィンランドの幸福度の違いはこういった根本的な考え方によるものなのかもしれませんね。
日本とフィンランドの違い:番外編
本記事では日本とフィンランドの違いを5つご紹介するつもりでしたが、まだまだ他にも知ってもらいたい相違点がどんどん出てきたので、以下追記にて記載していきます。
静かすぎる夏
どういうことかと言いますと、フィンランドってねセミがいないんです。
セミが!
日本だともう騒音クラスのノイズをかましてくるやつらがいないんです。
そう、初めはただの違和感だったんです。
なんか過ごしやすいな、と。
で、日本のYoutubeを見ていて思ったんです。
あ、セミがいねぇ、と。
で、フィンランド人の友人にセミの存在を確認してみると、
「鳴く虫ならいるよ。コオロギとか。」
はい。セミいません。
セミの音にストレスを抱えているそこのあなた。
フィンランドおすすめです。
踏切で止まらない
日本だと踏切で一旦停止しないと道路交通法上違法ですが、フィンランドでは電車が来ていなければ、特に停止することなく通過してしまします。
初めて車に乗せてもらった時にはとても驚きました。
近くに警察がいないかどうかちらちら確認したのを覚えています。
でも確かに、別に電車が来ていなければ通過してもいいような気がしますけどね。
まとめ:日本とフィンランドは共通点も多いが違いも多い

記事のポイントをまとめます。
- フィンランドは4時で仕事が終わる
- フィンランドでは学費がタダ
- フィンランドに塾はない
- フィンランド人にとってリクルートスーツは喪服
- フィンランドに学生服はない
フィンランドは日本と共通点の多い国とは言われていますが、とはいえ国が違えばやはり文化も異なります。
この記事をきっかけに少しでもフィンランドに興味を持ってくれる人がいれば嬉しく思います。
今回は以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございましたm(__)m
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