どこでもキャンプし放題!?エブリマンズライトに学ぶフィンランド人の自然との関わり方。


フィンランドでは基本的に、どこでもキャンプをすることが許されています。
それがたとえ人様の所有地であってもです。

日本ではなかなか馴染みのない考え方ですよね。
なぜフィンランドではどこでもキャンプをすることができるのでしょうか?

この記事ではフィンランドでキャンプがし放題な理由をエブリマンズライトの視点から解説していきます

ー本記事の内容
  1. エブリマンズライトとは?
  2. フィンランドでキャンプし放題の理由
  3. フィンランド人の自然との関わり方
  4. キャンプをする上での注意点


エブリマンズライトとは?

エブリマンズライトとは?


Everyman’s right(エブリマンズライト) という言葉をご存知でしょうか?

エブリマンズライトとは直訳ですべての人の権利
日本語では自然享受権と翻訳されています。


なんだか小難しいですが、要はフィンランドでキャンプがし放題となる権利のことを言います。

フィンランドにおいて自然はありのままであるだけでなく、自然を尊重しながら誰でも無料で楽しむことができます。フィンランドでは、住民でも旅行者でも、居住者のいない広大な森や沼地を自由に散策し、きのこやベリーなどの食物を採集したり、自然の中でレクレーションを楽しんだりすることができます。これが、「自然享受権」 (フィンランド語で、『Jokamiehen Oikeus』)

VisitFinland.com

フィンランドでは誰でも平等に自然と関わることができ、それが法律で明記されているのです。

フィンランドでキャンプし放題の理由


エブリマンズライトに記載されている代表的な事としては以下のことが挙げられます。

短い期間であれば、どこであってもテントを張ることができる。
(それが他人の土地であろうとなかろうと。)
・木の実、キノコや花を自由に採取することができる。
・川釣りをしたり、湖の氷に穴をあけて魚を取ったりできる。
・湖にボートを浮かべることができる。


フィンランド人の友達が言っていましたが、極論毎日1センチずつテントの場所をずらしていけば、ずっとキャンプをし続けられるのだそうです。

これはさすがにやり過ぎかなとは思いますが、、、汗
積極的に自然と関わっていく事がフィンランドの法律で推奨されているので、 基本的にどこでもキャンプをすることができるというわけです。

これは僕のような山好きや、キャンプ好きにはたまらない法律です。
どこでもキャンプしていいなんて、もう天国です。

フィンランド人の自然との関わり方

フィンランド人の自然との関わり方


フィンランド人は自然との良い距離感を保つため、自然との関わりをとても大切にしています。

森でのキャンプや湖で過ごす時間はもちろん、友達を誘ってベリー摘みやキノコ狩りへ出かけたりもします。フィンランド人のお宅へお邪魔すると、自分たちで採った木の実で作ったジャムが出てきたりすることも珍しくありません。

夏には多くのフィンランド人が1ヶ月程度のまとまった休暇を取り、湖の近くのサマーコテージへと移動します。 冬には日差しの少ないフィンランドで、思いきり自然を堪能するためです。


サウナに入り、湖で泳ぐ。あとは何もしない。


じっくり自分と家族の時間を確保し、自然との良い距離感を保っていくフィンランド人。とても素敵ですね。

フィンランドでキャンプをする際の注意点10個


フィンランドでは基本的にどこでも自由にキャンプをすることができます。
しかしもちろんある程度のルールは存在します。

フィンランドでのキャンプをする上での注意点を10個にまとめました。

  • 自然保護区でのキャンプは禁止
  • むやみに木を切ったり、木を傷つけたりする行為は禁止
  • コケや木の採集は禁止
  • ポイ捨ては禁止
  • キャンプファイヤーは決められた場所以外では禁止
  • バイクやバギー等の許可なし走行は禁止
  • 人の家が近くにある場合は許可を取るか、距離を取る
  • 他人への迷惑行為は禁止
  • 狩猟と漁業には許可が必要
  • 有料のキャンプ場で勝手にキャンプをする行為


以上が主な注意点ですが、どれもこれも人として当たり前のことですね。
自然への尊敬の気持ちと倫理的なルールさえ守っていれば、どこでも自由にキャンプができます。

来た時よりも美しくはもちろんですが、ごみや廃棄物を出さないこと、再利用を考えてみることでエコツーリストとしてフィンランドの自然にも貢献できるのではないでしょうか。

フィンランド人は花や鳥に詳しい!?

フィンランド人は花や鳥に詳しい!?


フィンランド人の友人とハイキングをしていて驚いたことがあります。
それは友人が、鳥の鳴き声で鳥の種類が分かったり、木やキノコの名前をよく知っている事。

その理由は、小さいころから自然と深く関わってきているから。
友人の場合は学校の先生が最低限必要な知識だから、と熱心に教えてくれたそうです。

森に入った時に食べられるものと食べられないものを知っているだけでも、自然とかかわる楽しさは格段にかわってきますよね?

40か所国立公園でキャンプを楽しもう


フィンランドには日本の34か所よりも多い40か所の国立公園があります
もちろん無料で楽しむことができ、そのほとんどに無料のキャンプ場やコテージ、無人小屋などが整備されています。
フィンランドの国立公園の概要はこちらをどうぞ→nationalparks.fi

フィンランドへは日本から約10時間のフライトで到着することができ、日本から一番近いヨーロッパの国と言われています。一味違ったキャンプを経験してみたい方は、フィンランドを選択肢のひとつに加えてみるのもありですね。

以上で今回の記事は終わりです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。